ギャンブル

小耳に入れておきたい カジノはイカサマをしているのか?

前回は

いわゆるギャンブルの胴元のとる手数料について書きました。

 

少しだけ胴元の立場になってみましょう。

 

私の本棚にはカジノの本がたくさんあります。

 

よくカジノはイカサマをやっている、なんて聞きますが本当でしょうか?

 

カジノは私の知る限り、基本的にイカサマをする必要のない世界だと思います。

入場料を取ることも少ないし、

賭けるにあたって手数料も最初から引いたりはしません。

 

黒か赤のどちらが出るか50%の確率の勝負で当たれば、

賭けたお金は2倍になって戻ってくるのが原則です。

100円賭けたら200円に。

100円賭けたのに、手数料を20円引かれて180円になったりはしない。

 

ただ、ルーレットの場合

1/37くらいの確率で黒でも赤でもない、という結果があって、

勝率が50%を若干下回るようにはできています。

 

その小さな数%の確率のへこんだ部分が、カジノの収益源です。

もう少しわかりやすく言うと、

 

カジノは手数料を引かない代わりに、

用意してあるゲームの期待勝率が50%を切るゲームばかりを揃えている。

(確率論的にプレイヤーが勝率50%をやや上回れる可能性があるゲームは、

ブラックジャックを代表として極めて少ないはず)

 

サイコロのある数字が出る確率は1/6。

2回同じ目が出る確率は1/36。

では、次に同じ目が出る確率は

1/216

というのは正解に思えるけど、

1/6でもある。

 

人間は同じ数字は出続けないと思いがちですが

5回連続なんてこともよくある話です。

 

統計や確率の世界では「大数(たいすう)の法則」というのがあって、

何万回もサイコロを振ればサイコロの目の出方は1/6に近づく、という真理があります。

ただし、完璧無比な立方体で、穴のへこみによる重心の差がない、

何万回もの転がりで摩耗しないなどというサイコロはおそらく存在しないので、

1/6に「近づく」としか言えない

仮に存在したとしても「近づく」としか言えません。

 

しかし、この長期的にみれば、計算により導かれた勝率に「近づく」ということが

カジノ経営の肝であり、収益の柱だと知っておいてください。

 

父が子にカジノの収益について知っておいて欲しいことがある、っていうのは少し変ですかね。

 

カジノ側はお客さんにタダでドリンクを提供したり、コンサートを開いたりして、

多くのプレーヤーに長くカジノ内に滞在してもらい、

数多くのゲームをプレイしてもらう工夫をすることで、

大数の法則に乗っ取り、数%の利益を確保しているのだね。

 

プレイヤー側から考えると、ブラックジャック等を除けば

長期的にみると、胴元の取り分だけ負けることになります。

 

ここまでは一般的な話で、

結論として「ギャンブルは負けるようになっているから、ギャンブルはやるな」

ということになってしまいますね。

 

本当は、上記のことをもっと正確にいうと

同じ金額を2択の勝負にかけ続けるという博打をするならば、

資金が無限にあったとしても長期的にはテラ銭(胴元の手数料)の分だけ負ける

ということになります。

 

裏を返すと

・賭ける金額を変動させること

・2択の勝負には慎重になること

で、確率を超えて儲ける可能性があるのかもしれません。

 

たとえば、資金が無限であれば、

一度負けても、次の勝負で倍以上の金額をかけることができれば、

いつかは負け分を取り返すことは理論上できます。(マーチンゲール手法)

 

ただし、これは資金が無限にあることが前提なので、

我々には不可能な賭け方です。

 

であれば、賭ける金額を変動させるということは

我々にとって現実的に何を意味するかというと、

確信できる時に大きく賭けること」でしょう。

 

ルーレットやパチンコのようなゲームは違いますが、

ブラックジャックやポーカー、麻雀のようなゲームには

流れや波のようなものがあり、

優秀なプレーヤーは

負けるときは小さく、勝つときは大きく

ということを実現しています。

 

重要なことをひとつ。

あらゆる分野において、

一度も負けたことがない者はひとりもいないという事実を知ること。

負けたことのない人間は、勝負したことのない人間であり、

相手にする価値がありません。

 

高打率で知られた元プロ野球選手のイチロー選手であっても

10回中6~7回はヒットが打てませんでした。

 

プロのギャンブラーでも投資家でもそれは同じで、みな現在進行形で負けています。

 

なにがアマチュアと違うのでしょうか?

・負けを大きくしない。

・負けをしても気にしない。あきらめない。

・勝ちを大きくする。

ということでしょう。

 

ではまた。

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