不動産のためになる話 不動産

不動産投資はリスクだらけ 基本的にやめたほうがいいですよ

(自分の子ども向けに書いています)

個人での不動産投資」は、基本的にリスクだらけなのでやめたほうがいいと思います。

私は、長いこと不動産業界に身をおき

たくさん不動産の仲介をしたり、買ったり売ったりをしていますが

そう思います。

 

FXもそうですが、不動産投資も

構造上、資金力のある法人ほど有利な仕組みになっています。

 

リスクをあげればキリがありません。

なので一つだけ挙げるとすれば

個人が割安で不動産を取得することが、極めて難しいことが挙げられます。

 

およそどんな商品(価格がついて取引されるもの)も、マーケットがオープン(開放的)であれば

極端に割安な商品というものは存在しません

価格差に着目して転売差益を得ることができるのは最初のうちだけで

やがて競争者が増えて旨みがなくなることは理解してもらえると思います。

 

しかしながら、商売や投資の一番のスタートは「安く買う」ことなしに始まりません。

工業製品と違い、特に土地は新たに作り出すことができませんから(埋立地は除く)

必ず、すでにある土地を安く買う必要がありますね。

でも、基本的に「割安な土地」はないのでしたね。

 

例外的に安い場合というものがありますが

ほとんどの場合、その不動産の売主さんは

・税金などのお金が払えないので、換金したい

というような

困ったからすぐ売りたい(売り急いでいる)というお気の毒な事情を抱えています。

つまり

可哀想な人につけ込むことなしに、不動産は安く入手できないのが通常です。

そこまでして、安く不動産を買いたいのですか?

 

このような困った人の売り物件の情報というのは

まず、まっさきに不動産業界に流通します。

なぜか?

困った人がまず最初に相談するのが、不動産屋だからです。当たり前ですね。

 

そして、売主さんは「いち早い現金化」を望んでいますから

それに応えられるのは個人よりも法人である不動産業者のほうが確率が高いですよね。

瑕疵担保の面でも、売主は個人に売るとのちのち「不具合が出た」とクレームがあるかもしれませんが

宅建業者が買主ならば瑕疵担保免責といってノークレーム売買が可能です。

 

そのような理由から

困っている売主は、多少安くてもすぐお金になるのであれば不動産業者に売却してしまいます。

来週の1万円より、今日の8,000円が欲しいと考えるのは合理的でもあります。

 

こうして、資金力のある法人は

売主に「早く現金化してくれてありがとう」と感謝されたりなんかして

割安で物件を取得することができるのです。

 

以上を見てわかる通り

投資のそもそものスタートの物件購入(仕入)の段階から

個人投資家に勝ち目はなく、割安な物件情報が回ってくるチャンスが極めて低いことがわかります。

回ってきたとしたら、それはプロが買わなかった何か特殊な事情を抱えた物件である可能性もあります。

 

このような状況は、未来永劫かわらないと思います。

不動産業界が他の業界に比べて閉鎖的かどうか(閉鎖的だと思いますが)は関係がありません。

いつの世も必ず、困って不動産の早期現金化を望む人は出てきます。

高い金利と分かっていても、闇金からお金を借りざるを得ない人がゼロにはならないのと同じことです。

 

にもかかわらず

「私は割安な物件を買える。買えた。いい仕入れをした」と考えるのは少しお気楽かもしれません。よ?

 

最後に、成功している私の知り合いの個人投資家さんたちは

例外なく不動産が好きです。

好きだから、決して安くはない物件を買っても、そこに付加価値をつけることで

収益の上がる不動産に再生させる手腕を持っています。

 

それができるのであれば不動産を買えばいいでしょうし

そこまで不動産に情熱が持てないのでしたら、不動産投資はやめたほうがいいと思います。

少なくとも「高い」「安い」という目線でしか不動産を見ていないと

いつまで経っても安い物件は回ってこないのですから、永久に買えません。

「高い」「安い」以外の不動産再生の目線を持つか、FXでもやってください。

 

ではまた。

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