不動産のためになる話 不動産

不動産 長期優良住宅は根付くか 日本人は新築がお好き

残念なことに日本では

木造の家屋は25くらいで価値がなくなるという考え方が

まだまだ支配的です。

 

この考え方は不動産業界のみならず

一般の方にも浸透しつつあります。

 

ですから

我が家を不動産業者に査定してもらうと

「建物0円、土地3000万円」

なんて査定が平気で提出されます。

 

不動産業者の本音としては

建物取り壊し費用も考慮して

本当は3,200万円と査定したいところを

あえて3,000万円と査定しているのかもしれません。

 

一方で

不動産競売の世界では

建物が0円というものを、父は見たことがありません。

 

例え築100年超(明治時代に作られた)だとしても

数万円の価格はついているようです。

30年くらいであれば

100万円超の価格がつくことも度々です。

 

これはどちらが正しいのか、という問題ではありません。

 

ある意味でどちらも正しい。

 

現物を無視して

築年数だけで判断し

0円で査定する業者の杓子定規さはいただけないとしても

 

「どうせすぐ建て替えるでしょ」というような

建物などに価値はないとする

不動産業者の判断も、アリです。

 

一方で、不動産競売の評価人の考え方は

「朽廃していないのであれば

建物がある以上、建物から得られる

効用・便益というものは少なからず認められる」

というもの。

 

これはこれで理解できますよね。

 

一体どちらが一般消費者の気分に馴染むのかは

議論の分かれるところだとは思いますが。

 

10年ほど前から、長期優良住宅といって

100年くらいはもつ住宅を作ろうという機運が高まりつつあります。

 

現在、鉄骨鉄筋コンクリートのマンションでさえ

耐用年数を4050年くらいとして

計算されていますから

 

長期優良住宅の出現は

早晩、不動産業界の物件査定に

大きな問題提起を投げかけるはずです。

 

長期優良住宅にもかかわらず

25年だから建物は0

と査定してくる業者が頻出するでしょう。

 

消費者側でも

同様の判断をする人は沢山いるはずです。

 

つまり

せっかく100年の耐久性がある木造住宅を建てても

 

それを正しく査定できる人と

正しく価値を認めて購入してくれる買い手がいないと

 

不当に買い叩かれるという

憂き目にあうかもしれません 

ではまた。

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