「上げ100日 下げ3日」という言葉があるそうです。
価格の上昇はジリジリとゆっくり上がるのに比べ
そこからの下落はあっちゅーま
という意味です。
FXの相場を見ていても、なんとなくそういう場面が多い気はします。
下落のスピードが早い理由は
人間の恐怖心による狼狽売りが多いとか
重力が働いている(?)
というのも見たことがあります。
信じてはいけません。
FXは株や不動産とは違い、異なる通貨の交換比率だ
ということをもう一度思い出してください。
例えば、我々が通常よく目にする
USD /JPYのチャートはこれですね。
ゆっくり上がっては、ドカンと下げ
を繰り返しているようにも見えなくはない。
次の画像を見てください。
こちらは、ゆっくり下げて、ドカンと上がっているようにも見えますね。
2枚目の画像は、通常にするUSD /JPYのチャートを上下反転
させたものでJPY /USDのチャートになります。
どちらの通貨を軸に見るか?だけの違いで
同じチャートも全く別物に見えますよね。
北半球で売られている世界地図と、南半球で売られている世界地図が
異なって見えるのと同じです。
「相場重力説」の正否についてここでは検討しません。
FX相場は、強大な資金力を持つ誰かの意思がないと急上昇も、急降下もしえない
ということをもう一度思い出しましょう。
例えば、USD /JPYはジリジリ上がって、ドカンと下げる
ケースが散見されますが
EUR /USDではかなり長期的な下落トレンドが続いています。
もうそれだけで「下げ3日」があてにはならないことがわかると思います。
おそらく、スワップと関係はあります。
USD /JPYのロングはスワップがプラス、ショートはマイナスですから
投資家心理でいえば、ロングは気楽にエントリーしやすく、ショートはエントリーしにくい。
価格が上がっていけば、ロングを買い増していく投資家も増えるでしょう。
逆にEUR /USDのスワップは、ショートがプラス、ロングがマイナスなので
ショートは気楽にエントリーしやすい状況です。
こうして、ちょっとずつ
ゆっくりとスワップポイントがプラスになるポジションが積み上がっていきますね。
しかし反対に、含み損とマイナススワップが増えていく投資家もいるわけです。
彼らは反逆の狼煙として、逆に価格を持っていきたい
けどスワッププラスのポジションサイドの抵抗は厚い。
そこを突破するには、圧倒的資金量の投入しかありえません。
USD /JPYのロングのトレーダーがチャートを見て
「なんだこの下げはあああああああ?やべええええ」と思わせるくらいの
ローソク足を出現させてはじめて、下落に加速がつこうというものです。
EUR /USDはこの逆。
みんながのほほんと平和を満喫している間に
一箇所に我々を集めて、虎視淡々と一発で仕留めようとするハンターがいる
ということを、「上げ100日 下げ3日」という言葉で惑わされないでくださいね。
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