不動産 家を買う前に必ず読むべき本 新庄耕『狭小邸宅』

open 不動産のためになる話

もし家を買おう、買おうか悩んでいる知人がいるならば

ぜひ、新庄耕さんの『狭小邸宅』という本を読んでください。

内容はこんな感じです。

amazonより抜粋

《学歴も経験も関係ない。すべての評価はどれだけ家を売ったかだけ。大学を卒業して松尾が入社したのは不動産会社。そこは、きついノルマとプレッシャー、過酷な歩合給、挨拶がわりの暴力が日常の世界だった…。物件案内のアポも取れず、当然家なんかちっとも売れない。ついに上司に「辞めてしまえ」と通告される。松尾の葛藤する姿が共感を呼んだ話題の青春小説。第36回すばる文学賞受賞作。》

 

はっきり申し上げて、読後感は悪いです。

ただ、フィクションという体裁ですが、よく取材をして書いたなと思います。

つまり、事実を脚色しているという意味でモデルの会社があります。

 

この小説のモデルとなっている会社は

田中み◯実や長◯智也などをCMに起用している

東証一部上場の不動産会社Oです。

父は、複数のO社出身者と面識がありますが、内容が合致します。

 

O社は、現在は何十億円という一棟の収益不動産を転がしたり

新築マンションの分譲事業にも進出していますが、

もともとは東京の城南エリアを中心に建売(たてうり)をしていた会社です。

 

そのO社の建売販売時代(今も売ってますが)のブラック企業っぷり、

強引な営業手法を、社員の視点で書いたのが『狭小邸宅』です。

 

父は、O社のことをとやかく言うつもりはありません。

なぜなら、そもそもO社は別の建売業者からのれんわけをしたような感じで

もともと建売業者や新築マンション販売業社自体が、同じような社風であることが多

く、O社だけが特殊なわけではないからです。

カエルの子はカエル」で、親ガエルの遺伝子が、たくさんの子ガエルの遺伝子として

不動産業者に存在しています。

 

この本を読んで、理解してもらいたいのは

「戸建てや新築マンションの営業マンは、過大なノルマを課せられているのが一般的

であり

「あなたにぴったりの家を」などとは微塵も考えていません

きつい言い方ですが、残念なことに、これが本当のことです。

 

「会社が家を作ったから相手は誰でもいいから、何がなんでも売らなければならない

のが実情です。

客はいくらでもいる。

社員もいくらでもいる。という使い捨ての思考がこびりついています。

 

お客を見つけられなかった営業マンが、会社の作った家を買い取るというケースも

あります。

社員に自社物件を買わせるという行為を普通にやってしまうのが建売業者で、

その社員が現在の経営陣として働いていたりします。

 

狭い土地に3階建の建物を作るケースが多いのですが

中には、半地下を作って床面積を確保、その結果水害に遭うとか

施工物件が多すぎて、工事の不良が多発とか

トラブルは枚挙にいとまがありません。

 

先頃は、日本でも指折りの売上高を誇る「大和ハウス工業」も施工不良の問題が

取り沙汰されました。

特に大和ハウスは売上高の追求が至上命題です。

(だから、たくさんの会社を子会社化していますね)

 

父の持論ですが、不動産は消費財ではないのですから

株式を上場し、右肩上がりの売り上げや、販売戸数を事前計画し売り切る

というのは企業の都合であり、決して購入者の都合ではなく

必ずどこかに歪みがしょうじると考えています。

家は鉛筆と異なり、複数は持てないのです。

 

ここまで書いて、信じてもらえないかもしれませんが

CMを打っている会社から物件を買うべきでないとまでは言いません。

判断するのは自分自身ですし、不動産は一期一会でもありますから

場所が気に入ったとか、若い営業マンの熱意にほだされたとか

自分が納得してハンコを押すならそれを止める理由はありません。

 

ただ、大手には大手がそうせざるを得ない事情があるのを知っておくのは

無意味ではないでしょう。

そして、おそらく一生に一回の買い物であるであろうマイホームを

押し売られるのだけは避けたいものだと思いませんか?

 

ではまた。

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