最初のほうの記事で、FX市場に参入しているプレーヤーとして
下記のようなものを列挙しました。
1 私たち個人
2 銀行
3 中央銀行
4 機関投資家(ファンド)
5 輸入企業
6 輸出企業
7 年金機構など
常々、為替相場を動かすのはマーケットメーカーといわれる
大口の法人のみだ
と私は主張をしていますが
それぞれのマーケットメーカーにも違った特徴があります。
その代表的なものが
ポジションを保有する期間です。
ファンドまたは投機筋(特に欧米系)は、ポジションを長く持てない
つまり
短いスパンで買って売ってを繰り返し、一定期間の業績を評価される、ということです。
逆に、年金の運用機関、生命保険会社、損害保険会社、政府系ファンドや中央銀行らは
その組織の大きさから、意思決定こそ遅いものの
一度決めたらその方針に従って一方向に売る、買うをすすめていく特徴があります。
なんとなく君たちにも分かりますよね?
大きい会社の意思決定の遅さ、一度決まったことを機械的に進める感じ。
ここで重要なのは
トレンドを作り出しているのは
年金の運用機関、生命保険会社、損害保険会社、政府系ファンドや中央銀行ら
ということです。
われわれ個人はトレンドなんて作れませんよね?
短期の投機筋も、必ず反対売買をすると考えると
反対売買というのは、トレンドを作るというよりは、トレンドの動きにブレーキをかけるものです。
実需といわれる、輸入企業、輸出企業も売り切り玉、買い切り玉で、継続性がありません。
結局、大きな一方向へのトレンドというものは
本質的には
年金の運用機関、生命保険会社、損害保険会社、政府系ファンドや中央銀行ら
が作り出していると言えます。言えると思う。違ったらごめん。
さて、それで米ドル/円に関して参考になる数字として
日銀短観の想定為替レートというものがあります。
https://www.boj.or.jp/statistics/tk/yoshi/tk1912.htm/
大企業・製造業の想定為替レートということですが
日銀が発表しているくらいですから
日本の大口金融機関たちも参考にはしているはずで
みんな、これくらいの米ドル/円のレートで考えているということです。
今は109円くらいですから、2円くらいは下がるかなあ、と考えていることが読み取れます。
なにも、これからドル/円の相場が円高にふれる
と予測したいのではありません。できません。
1年を平均してみれば、ドル円のレートは
この想定レートの上下3〜5円くらいに収まる可能性が高いと言いたいのです。
なぜなら、この想定レートを大きく逸脱することは
日本の大企業、大口金融機関は望んでいないと思われ
逸脱しそうな場合は、このレートに近づけるべく資金投入をするはずだからです。
もし仮に、今のレートが想定為替レートと大きく乖離している場合は
この想定為替レートに向けてのトレンドが発生する可能性があるし
そのトレンドを発生させることができるのは誰か?そういう話でした。
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