不動産のためになる話 不動産

不動産 「物件を探している人がいます」のチラシ、嘘ですよ。

こういうことを書くと、すごい怒られそうですが

よく自宅に大手不動産業者のチラシで

「〜何丁目(あなたの住むエリア)でマンション・戸建を探しているお客様がいます。

一度、物件の査定をしてみませんか?」みたいなの入ってきませんか?

post-chirashi

そんなお客さん、いませんよ

言っちゃった。

 

どの街にも同じフレーズで投函しています

 

では、大手不動産業者なぜそんなことをするのでしょうか?

もちろん、売却物件になる可能性のある査定物件を引き出したいからですが

不動産のチラシの反響というのものは、極めて低いことが知られていますから

大手がそれを継続的にやっているのには別の理由がありそうです。

 

私に思いつくのは

1 新入社員に歩かせて配らせることで、担当のエリアを把握させる狙い。

2 チラシの投函という辛い仕事で新入社員を鍛える狙い。

3 そのついでに、査定物件が出てきたらラッキー

くらいの理由でしょうか。

いずれにせよ、私たちにとって何らメリットがない上に

ゴミとして捨てるのが面倒なので、取り締まればいいのに。ね。

 

万が一、探している人がいたとして、あなたの物件を買う可能性は低い

もし万が一

本当にこのエリアで不動産を探している人がいるとしましょう。

不動産、特に実需といわれる自己使用を目的とした家などの場合の

売り手と買い手のマッチングの条件

少なくとも

・価格

・広さ

・道路づけや日当たり

で合致しなければなりません。

 

これら全ての点において双方が合意するのは決して容易なことではありません

 

普通の不動産屋なら

こんな面倒なやり方で売買をマッチングさせて、仲介手数料を得ようとは考えません。

不動産屋からしても

効率が悪すぎる

いつ成約するか全く見込みが立たない

費用と時間がかかる

と査定物件(売却見込み物件)が出てくる以外のメリットがないのは明白でしょう。

不動産屋というのは、たいてい期限の決まったノルマがあるのですから。

 

それほど人はこだわりがないものです

少し考えてみれば

「東京都 世田谷区 若林1丁目に住みたい」

「パークマンション若林の25階以上に住みたい」

などと、人は考えるでしょうか?

 

普通は若林駅から徒歩8分以内とか

予算は3,000万円で70平米で調布市内とか

そんなもんじゃないですか?

 

猛烈に子どもに通わせたい公立の学校があって、学区内に住所がないといけない

という場合が考えられますが

そのようなブランド公立学校がある地域はごくわずかですし

子どものための数年間のために35年ローンを組みたいと考えるのも異常ですから

通常は賃貸物件を探すものです。

 

多くの物件を探している買い手は

できたらこのエリアに住みたいけど、予算、広さ、駅からの距離を考慮すると

別のエリアやマンションでもいい

と考えるはずです。

 

私が不動産屋でも、お客さんにそう提案しますね。

 

チラシには騙されないでください

なぜ私がこのようなことを書いているかというと

チラシに釣られて不動産屋に電話をしたところで

あなたの不動産が高く売却される可能性が低いからです。

 

冒頭で

1 新入社員に歩かせて配らせることで、担当のエリアを把握させる狙い。

2 チラシの投函という辛い仕事で新入社員を鍛える狙い。

3 そのついでに、査定物件が出てきたらラッキー

と書きました。

 

不動産屋にしたら、単にラッキーなだけです。

別に昔から濃いつきあいがあるわけでもない

チラシに反応しちゃうような人の持っている不動産です。

頑張って高値での売却のお手伝いをするモチベーションがありません。

 

物件情報自体はありがたいですから

①笑顔で受領、相場よりも高めの査定を出して

「え、そんなに高く売れるの?」とぬか喜びをさせて媒介契約を取り

時間をかけながら、なんだかんだ理由をつけて

値下げしないと売れません

段階的に値下げを迫って売買を成立させる。

もしくは

②最初から安めに査定を出して、手っ取り早く買い手を見つける。

 

のいずれかになる確率がとても高く

結局あなたは期待したような高値では売却ができないということです。

 

どちらにしても顧客を舐めきった対応です。

 

せっかくこのブログを読んでくださっているあなたには

お気をつけいただきたいと思います。

ではまた。

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