ずいぶん前の話になりますが
宅建試験のあと
住宅情報誌で試験特集が組まれました。
小見出しには
「難易度上昇」
「合格ライン低下の声」
とありました。
事実、合格ラインは
前年の36問から33問へと低下しました。
ちょっと難しくなると
合格ラインが下がる
毎年毎年、実に正直な受験生たちだと思います(笑)
それはともかく
「宅建業法」正確な知識求める
との見出しには苦笑いしましたね。
正確な知識を求めない試験がどこに??
これ、すごく試験や受験生を馬鹿にした話ですよ。
裏を返せば
「今までは正確な知識がなくても正解できる試験だった」
という意味ですからね。
まあ、本当のことですけど
「それを言っちゃあ、おしまいよ」って感じです。
今後、個数問題(正しいのは4つのうち何個あるか?のような)
は増えることはあっても減ることはないでしょう。
なぜなら、宅建試験の長い歴史の中で、良い問題は出し尽くされており
新しい問題を作りにくい
それゆえ、過去問学習者に対策を打たれやすい
(私はそれでも依然として過去問主義者です)
という制約の中で難易度(正答率)を一定水準に据え置きたい
という試験者側の思惑を勘案すると
選択肢は過去のものを流用しつつ、答え方を個数問題にするのが
もっとも簡単で難易度を高めることができるからです。
また、過去問にないような創作の新しい選択肢ではないので
外部の予備校などから
「これは難問、奇問だ」などと批判を浴びることもなく
「受験者の正確な知識を試しているのだ」と堂々と胸を張れるのですから
試験者側が個数問題を手放す理由がありません。
ただ、個数問題を増やしすぎると、一気に難易度が上がるため
全問が個数問題になるという事態も考えられません。
ちなみに、不動産鑑定士の短答式という試験は
5肢択一ですが、50問のうちの半分以上が個数問題を出すいかれた試験です。
ともあれ、受験者に求められるのが
「正確な知識」であることは疑いありません。
つまり、1つずつの選択肢の正誤の判定能力
を鍛えていくことは宅建に限らずあらゆる試験で必須です。
難化したとか易化したとか
そういう予想に振り回されないように
あなたはキチンと、解答を先に見て
正確な知識をたくさん叩き込んで下さい。
ここまで読んで
まだ解答を先に読むことに抵抗があるのだとしたら
それは何か宗教的なタブーにでもひっかかるのですか?
ではまた。