ついさっき、信号待ちをしていたら
前で待っていた大学生らしき2人組の会話が耳に飛び込んできました。
「リアルじいちゃんが入院してさ~」
「マジかよ。大丈夫かよ」
「リアルじいちゃん」と「リアルにじいちゃん」
では意味が大きく変わります。
どこかに
フェイクじいちゃんやバーチャルじいちゃん
でもいるのでしょか。
いまどきの若いモンにはフェイクじいちゃんの
1人や2人いてもおかしくない気がしてます。
不動産の世界でも、なにが本当でウソなのかわからない、
というようなことが多々あります。
例えば、価格。
不動産の価格とは一体なんなのか??
と悩んでしまうほど、不動産の価格は多様です。
業界ではよく土地価格について「一物四価」という表現がされます。
①実勢価格
②公示価格
③相続税路線価
④固定資産評価額
ですね。
それぞれに価格づけの(政策)目的が異なるので
どれもがそれなりに正しいとはいえます。
それぞれの価格をさらに細かくみれば
基本的に
積算価格・比準価格・収益価格
という3つの価格が考慮されています。
積算価格というのは
「それを作るのにいくらかかったか」という費用・原価がベース。
比準価格というのは、取引価格・実勢価格がベースです。
収益価格といのは「その不動産がどれだけの利益を生み出すのか」
という観点で計算されたものです。
でも、積算価格と収益価格が数倍も違うというのはザラなことなんですね(笑)
よくあるのが、かつて地方自治体がポコポコ建てた「ハコモノ」。
積算価格はめちゃくちゃ高いです。
でも、収益価格はめちゃくちゃ安いんです。
収益上げられないから潰れてるんですけど。
じゃあ、一体どちらの価格が正しいのでしょうか??
まあ、売れた価格がとりあえず「正しい」と言えそうですよね。
前述の②③④の価格は基本的に公的なポジションの人が決定
することですから、我々にはどうしようもありません。
問題は①の実勢価格・取引価格・比準価格です。
不動産の世界には相場というものが確かにあります。
でもいつも相場通りに売買が成立しているわけでもありません。
今すぐ換金したい人は「売り急ぎ」といって
少しくらい安くても売ってしまいます。
FXも同じですね。
その逆に「買い急ぎ」と言って相場より高めで買うケースもあります。
普通の人ならお金を貰ってもいらないような家も
リフォームの腕に自信のある業者さんは
それなりのお金を出して購入します。
「ロードサイドのハイエナ」と呼ばれた
ステーキチェーンの社長さんなんかは
閉店したファミレスの店舗を、設備・機材もそのままの状態、
つまり「居抜き」で買うことで店舗にかけるコストを下げ、
メニューの価格を下げることで成功しました。
その店舗がいくらで作られたかなんて、気にしちゃいないわけです。
興味があるのは、いくらで買えれば利益が出せるか、です。多分。
誰かがそれに価値を見出さなければ、モノに価格がつくことはありません。
価格がつき、取引が成立するということは、誰かが価値を見出したわけです。
みんなが欲しがるものを売値の高値で買うことしかできない人は、
FXも不動産もあまり、向いてません(笑)
多くの人がいらないと思っている不動産に
あなたが価値を見出せたら、それはチャンスかもしれませんよ。
今日はとりあえず、不動産の価格には色々あるのだなあ
と思ってください。
ではまた。