投資全般

悪意について

このブログでは、やたらと「人間」という言葉が出てきて

「父よ、何様か」とうんざりしていたらすみません。

 

私は今、おそらく人間に興味があります。

 

どうして詐欺はなくならないのか?

どうして宗教はどこにでもあるのか?

とかにすごい興味があります。

 

そして、少なくとも子どものあなたたちよりも読書をしているし、

勉強もしているつもりだから

その結果として思うことを何か形に残しておきたいと思って書いています。

 

例えば

どうして詐欺はなくならないのか?

それは騙す奴がいるから、が一つの答え。

もう一つは、騙される人がいるから。

 

ではなぜ、これだけ詐欺には気をつけてとアナウンスされても

詐欺に引っかかるのかといえば

たぶん

人間は、他人が、想像もできないような悪意を持って近づいてくることを想像したくない。

想像しない。想像できない。

自分は幸運にめぐまれる運命にあるはずだ、という楽観的思考回路。

の両方があると考えます。

 

金融機関の営業マンがわけのわからない投資信託をすすめるのは善意からだ

投資用不動産の営業マンの提示する収支表は正しく作成されているはずだ

そんなに悪いことをするはずがない、顔を見ればわかる、

とか言っている人は

本当に多い。

 

たしかに、外出したら通り魔にあうかも知れないと真剣に悩んでいたら

気軽にコンビニにもいけないし、まともに社会生活ができない。

 

だけどザ・ブルーハーツの歌詞にもあるように

「いい奴ばかりじゃないけど、わるい奴ばかりでもない」のが世の常で

悪い奴はいるし、自分の物差しでは到底測りきれないような基準で行動する人間がいます。

 

昨日、マイケル・ルイス『世紀の空売り』という本を読みました。

 

サブプライムローンという低所得者向けの住宅ローンを債権にすることで

まず大手金融機関がお金を稼ぎました

(なぜ低所得者向けの住宅ローンを債権にしたものが高い格付なのか?笑)

その債権が暴落することに賭けていた主人公達は、

実際に暴落したことで大金を手にします

大手金融機関は暴落により大損失の痛手を受けたにもかかわらず、

ゴールドマンサックスをはじめほとんどの金融機関が税金により救済されている。

ただリーマンブラザーズが消え、今やなんとなく、リーマンショックとか言って

リーマンブラザーズだけが犯人みたいな認識になっています。

 

「too big to fail」

影響力が大きすぎる企業は、つぶせない

という言葉があります。

 

大手金融機関は、当人達も理解していないほど複雑怪奇な新たな金融商品を作っては、

善人の顔をして顧客に販売をし大金を手にします。

(本当に儲かるのであれば他社に販売などする必要がないのに)

そして、その商品がマガイモノであったとしても、大手金融機関は税金で救済され

ツケは結局国民が払っている。二重苦と言わずなんと言いましょう。

 

この構造に個人的に怒りを表明したところで、なんの意味もないでしょう。

 

あなたに伝えたいのは

ただ、そういう仕組みが存在しているということ

知っているのと知らないのでは、大きな差があるだろうということです。

 

ロバート・キヨサキの本『金持ち父さん 貧乏父さん』

20年前に流行してからも日本の教育機関において

マネーリテラシーを高める教育が活発になったとは聞きません。

 

まるで、日本国民のマネーリテラシーが高まっては困る人たちが

どこかにいるかのようですね。

それは一体だれなのでしょうか?

 

日本の年金制度はやばい、と

私の知る限り20年は前から指摘されているけれど

なぜ目ぼしい改革はないのでしょう?

改革をしてほしくない人たちが多数派だからでしょうね。

 

私が子に望むのは

 

まずはとにかく2人仲良く。

 

「教えてもらわなかった」と言い訳しないこと。

考えなかった自分が悪い。知ろうともしなかった自分が悪い。

 

みんなと同じ行動で安心しないこと。

乗っている船が沈んでも

泳ぎ方を知っていれば、あなたが助かる可能性は上がるのです。

 

ではまた。

 

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