何度も何度もこのブログでは
宅建や試験勉強において、正解を先に見なさい
と説いています。
その理由の一つとして、子どもが言葉を覚えるのも
「正しい言葉」に大量に触れているからこそ
だと言えば、わかってもらえるでしょう。
ちなみに、いきなり超余談ですが
先日『ジャガイモの来た道』という本を読みました。
特に私は、ジャガイモ好きではありません。
なんとなく手に取りました。
そこで知って驚いたのが
ジャガイモはもともとアメリカ大陸が原産地なので
大航海が始まるまでは、当然、北海道にもドイツにもジャガイモ畑はなかったそうです。
また、ヨーロッパに持ち込まれても
最初は「聖書に載っていない食べ物だからダメ」とか言われて
普及するのに何百年もかかりました。
つまり、世界中でジャガイモがこんなにも生産されて人口増加に寄与したのは
せいぜいここ200〜300年のことらしいです。
なんか意外じゃないですか?
人類の歴史で見ても、超最近の食べ物なのに
「ドイツ人はイモばっか食べてる」
「イギリス人もフィッシ&チップスばかり食べてる」
とかいうイメージが定着していますが、最近のことなのでした。
それと関連して(関連しない)
私たちが「正しい日本語」などと思い込んでいるのも
明治維新以降、東京の言葉が「標準語」と制定されたからに過ぎず
「正しい日本語」の歴史などというのも200年もないのです。
沖縄弁と津軽弁で話が通じないのはご存知の通りだと思います。
言語は、「その時にコミュニティで意思疎通ができ」ればそれで良いではないですか。
「ら」抜き言葉で話しているのにテロップで「ら」を入れる小細工をする人間が
言葉に敏感な人だとは到底思えませんがね。
話を戻します。
私が大学受験のとき、古文を避けてとおることができませんでした。
私は、古文の活用というものを覚えるのが本当に苦手で
「こ・き・く・くる・くれ・こよ?」(みたいな)
何段活用とか。。。
本当にダメでした。
でも、本番のテストでは結構いい点が取れました。
どう古文の勉強をしたかというと
徒然草や古今和歌集や枕草子などの古典から、面白い話(何十話もある)を抜粋し
そのいかめしい古文の横に、現代語訳がルビとして付いている本を買いました。
今も売っているのかはわかりません。
書店で探してもみましたが、見つけることができませんでした。
そして、それを普通の昔話を読むように、現代語訳を中心に読みこみました。
その結果、現代語訳に対応する古文の表現を覚えた
わけでは、ちっともありません。
覚えられませんでした。
ただ、古典の文章を現代語訳で読んだことで
非常に重要なことをいくつか理解しました。
①大昔の日本で、文字を書くことができたのは、男女問わず、知識人や教養人であること。
②そのような階級の人がわざわざ貴重な紙と墨で文章を書くということは、
何か読み手に新情報を与えるもの、記録しておかなければならない重要なことである。
③敬語表現につまづきがちだが、敬語の対象は天皇など、やんごとなき高貴なお方であるから
どのような行動もベタ褒めするしかない。
つまり、「おじゃるさまお口がクサくおなりですぞ」とかは万が一思っても、絶対に文章にならない。
逆に女官同士の嫉妬や悪口とかはある。
④以上をふまえると、古文として出題される文章は書き手・登場人物・シチュエーションが
現代文よりもかなり限定的である。
ということでした。
そうした背景をつかめたおかげで
4択問題で「これの正しい訳はどれか?」みたいな問題はだいたい正解できました。
大きな弱点は「この文を訳せ」という問題は
活用が正しく理解できていないので、あんまり上手には訳せない(けど、大きくもはずれない)
ことです。
これを、自慢話だと受け取らないでください。ね。
活用を覚えることの重要性を否定するものでもありません。
ただ、言葉をひとつひとつ訳していって「正い訳語」にこだわるあまり
古文嫌いになって挫折するよりも
現代語訳を横でみながら「古文の物語自体は楽しい」と感じて
何十話もの話を読み通すことの効用が、私にはあった、という話です。
名作漫画『あさきゆめみし』を読めば
いかに源氏物語が淫らな話か、恋する気持ちは昔も変わらないか、よく分かるというものです。
登場人物の顔が判別しにくいのがアレだけど。
宅建試験でもFXでも
わかりづらいと思う箇所があれば、このブログなり
入門書なり薄いものをパラパラめくったり、漫画を読んだり
楽しく工夫をしながら勉強する方法はいくらでもあると思います。
それではまた。