親愛なる我が子たちへ
このブログを書いている一番の動機は
もし私の身になにかがあったとき、父が何を考えていたのかを
いつでも、世界中のどこででも、スマホさえあれば君たちが見られるという状況を
作っておきたいという願いからです。
また、私が何を考えていたのかに加え
私が父や母(君たちの祖父母)から受け取ったものを
私の手から君たちに託す責務があると思ったからです。
例えば、私は大学生の時に、父の蔵書のほぼすべてを1年かけて読んだ。
冊数にして約1,500冊はあったと思う。
毎日5~7冊くらいをノルマにして、夜勤のアルバイトの合間とか電車の中で読んだ。
面白い本もあれば、つまらない本もあった。
だいたいは、経済、マーケティング、接客系の本で
知らない熟女のエッセイとか、自己啓発の本とかジャンルは多岐にわたっていた。
でも全部読んだ。
実際に、1,500冊というのはたいした数字でもない。
その経験から得たことは
あまりに早く情報を詰め込んでも、同じスピードで抜けていく
(一夜漬けの試験勉強と同じこと)ということや
昔も今も、書籍のなかで語られていることに大差はない
ということ
世代の違う父(祖父)が何を読んで生きているのかを垣間見れた
ことです。
私も、たくさんの書籍を保有していたけれど
東日本大震災のとき、書籍も凶器になりうると感じたため
ほとんどの書籍を処分した。
「いつか君たちも読んだらいいと思えるもの」
という基準に合致したものだけを、今は保有するようにしている。
この間、君たちの祖父からすすめられた本(アメリカのスーパーマーケットの話)
がすこぶる面白かった。
自分では決して手に取って読まないはずの本だったし
この年齢になって、自分の父から面白い本を勧めてもらえるのは
少し気恥しさもありながら、喜ばしい体験でもある。
祖父から私へ、私から君たちへと
世代を超えて、本質的だと父が思えることを伝えられたら嬉しい。
祖父も喜ぶと思う(まだ生きてるけどね)。