不動産のためになる話 不動産

不動産投資がローリスクのわけはない。極力失敗しない唯一の方法

すでにご存知かもしれませんが

私は不動産投資にとても消極的・ネガティブです。

 

何度も、不動産業者に勧められるままの

特に新築ワンルーム投資・新築アパート経営はやばいと書いたつもりです。

 

私などが、こんなブログでいくら警鐘を鳴らしたところで

不動産投資に魅力を感じる人は減らないでしょう。

が、せっかくこのブログを読んでくれている方くらいには

不動産投資で失敗しない二つの秘訣をお伝えします。

 

『金持ち父さん 貧乏父さん』の影響はすごい

日本人の多くが、不動産投資に興味を持ったきっかけは

間違いなく

ロバート・キヨサキ『金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学』

という本です。

 

この本が出版されて、多くの人が読んだにもかかわらず

日本人のマネーリテラシーが上がったとは思えませんが

それでも

お金のために働くのではなく、お金に働いてもらう

というコンセプトは、今も我々にとって甘美な響きをもっています。よね?

 

不動産は、金融機関からの借入をおこすことでレバレッジがかけられ

借入金利以上の家賃収入が見込め(インカムゲイン)

時には不動産自体が値上がりをしてキャピタルゲイン(資産価値増加の差益)

まで期待できるというのですから

とても魅力的な投資方法に思えます。

 

実際、不動産投資をやっているプロも

この本をバイブルとしている人が多い印象です。

 

リスクについて考える

リスクとリターンについては

 

ハイリスク・ミドルリスク・ローリスク

ハイリターン・ミドルリターン・ローリターン

 

があって、その組み合わせは9つです。

誰もがローリスク・ハイリターン

を願い

ハイリスク・ローリターンは望みません。

 

しかし、一般的にローリスク・ハイリターンな投資先などなく

リスクに応じたリターンがあるだけと言われます。

 

では、不動産投資のリスクはどのようなものでしょうか。

ローリスク?

そんなばかな。コロナの状況を見てあきらかなように

テナントからの賃料は、いとも簡単に滞納することがわかりました。

また、初期投資額がそれなりに必要(数百万円は必要)ですから

数百万円以上の現金を、別のものに形を変えるというリスクは決して低いものではありません

 

ですから

不動産投資のリスクとは

ミドルリスクまたはハイリスクであると認識すべきかと思います。

 

リターンについて考える

不動産投資の利回りは大まかに言って

年間で5〜10%くらいのものが多いですね。

単純に20年とか10年かかって回収ができる計算です。

 

世界の超富豪や投資信託・ヘッジファンドなどの運用利回りでさえ

年に5%もあれば十分優秀でしょうから

不動産投資のリターンは魅力的かもしれません。

 

注意しておきたいのは

普通の不動産投資家は、不労所得を狙っていますが

富豪たちは、資産を減らさないことを主眼に、複数の投資商品に分散させている

という違いがあることです。

 

富豪でもないのに

富豪の求める利回りと比較して、リターンの大小を考えるのはムダですし

私のやっているFXが10営業日で利回りが4.5%あると知ってなお

不動産投資の利回りが魅力的と考えるのは意味がわかりません。

 

ミドルリスク・ミドルリターンと言われることが多い(?)

不動産投資で

5%〜10%の利回りと書きましたが

実際は、借入金利の返済や税金等の支払いで

毎年のリアルな利回りは半分だったりするわけです。

 

私からすると

不動産投資は

ミドルリスク(またはハイリスク)・ローリターンです。

ほぼほぼ、最悪な投資先です。

 

それでも不動産投資で成功している人はいる

書店に行けば、不動産投資で成功している人の本はたくさんあります。

不動産投資ブログもあります(見たことないけれど)。

 

私の周りにも、不動産投資で成功しているオーナーさんはいます。

コロナで多少の影響は受けても倒れない、そういう投資家はいます。

 

成功の最大のポイントは2つあります。

 

成功のポイントその1 自己資金は限りなく少なくする

すでに書いたように

まとまった現金を、流動性(換金性)に劣る別のものに変えること自体がリスクです。

そのリスクを極力下げるには

自己資金の投入額をできるだけ少なくすることです。

逆にいうと

金融機関からの借入を目一杯増やすことです。

 

このことをちょっと洒落た言い方にすると「レバレッジをかける」となります。

物件の購入金額の全額の融資(フルローン)が受けれるのなら

それが一番レバレッジが効いています。

 

ですから、「自己資金がなくても不動産オーナーになれる

という甘い文句で、金融機関へ提出する書類を偽造しまくって

フルローンを引き出す手口が、スルガ銀行問題があっても、あとをたちません。

 

そもそも、昔から金融機関は物件金額に対してMAXで80%くらいしか融資せず

20%は自己資金を出させると言われていました。

当然です。

他人から預かった大切な預金を融資に回すのですから

最悪、物件を売却しても全額回収できるように、せいぜい80%程度の融資額に収めるべきです。

それをしていない銀行は責められて当然ですし

我々も、フルローンなどという仕組み的にもイカれた融資を望むべきではありません

 

しかし、正当な手続きで、フルローンを受けている投資家がいるのも事実。

なぜ、金融機関はその投資家の買う物件にフルローンを出すのでしょうか?

 

考えられるのは2つ。

・その金融機関に多額の預金(定期預金)をしている。

・すでに融資をしている他の物件の担保価値が高い。

ですかね。

つまり、すでに金融機関にとって

上顧客であり

何らか別の担保を取っている

ということです。

 

ビル・ゲイツが「ちょっと物件欲しいから、5,000万円全額貸してよ

と言われて断る金融機関はないでしょう(貸すべきではないと私は思うけれど)。

 

結論は、私たちが、金融機関にとってよほどのお得意様でない限り

書類を偽造する以外で、フルローンなどしてもらえないし、してもらうべきでもありません。

自己資金の投入は覚悟してください。

 

成功のポイントその2 土地は路線価以下で買う

路線価というのは「相続税路線価」といわれる

毎年、国が公表している土地の価格のざっくりした目安で

だいたい実際の価格の6〜7割くらいの水準といわれています。

 

不動産投資でうまくいっている人(我々プロも)は

利回りも重視しますが

土地がどれだけ安いか、にも着目しており

その中でも

路線価以下の価格」という言葉にめっぽう弱いと思います。

 

プロの知り合いは

「この間、アパート買ったよ。4部屋しかなくて

利回りは11%だったけど

土地が広くて、物件の価格が路線価以下だったから」

と言っていました。

 

つまり、毎月入ってくるアパートの賃料収入は、それはそれでありがたいけど

空室になったらなったで

土地を売れば、利益を出せる可能性がとても高い、ということですね。

 

相場の6割とかで買っていますから、土地の価値が半減でもしない限り

損をする可能性が低い

 

また、こうした債権回収の可能性がとても高い物件は

金融機関も融資に積極的になります。

 

路線価以下の物件など買えない

路線価以下で物件を買おう

と書きましたが

決して不動産屋に「路線価以下の物件ありませんか?」などと聞いてはいけません。

ばかにされるだけです。

あったら、不動産屋が自分たちで買っています。

 

一般の人は、まず路線価以下の物件など買えません。

 

以前にどこかで書いたことですが

路線価以下でもいいから物件を売りたいという売主さんは

必ず何か困った理由を抱えている人です。

・早く現金が欲しい

・周りに売却のことを知られたくない

というのが主な理由です。

 

ですから、スピーディーに現金決済をしてくれるとか

過去に取引の実績がある信頼できる知り合いの不動産会社

とかに売却の話が持ち込まれ、売買が成立してしまいます。

 

購入のスピーディーな意思決定、現金決済、売主との信頼関係

これらを持ち合わせていないと

路線価以下のお得な物件情報は回ってきません。

 

これはアンフェアなことでもなんでもありません。

不動産業者は、お金と時間をかけて

普段から情報収集や信頼関係の構築にいそしんでいるのですから。

 

不動産投資をするなら まとめ

以上により

私は「自己資金を少なくして、路線価以下で物件が買えるなら

という条件付きでなら

ミドルリスク・ミドルリターンくらいの

不動産投資は実現できると思っています。

 

この2つの条件のどちらかでも欠けるのであれば

不動産投資はリスクとリターンのバランスが崩れ

とてもお勧めできる投資だとは思いません。

 

ではまた。

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